平成30年度 和光技研技術発表会

 今年で第20回目となる「和光技研技術発表会」を平成30年6月16日(土)に開催いたしました。

 本年度は、流域学、河川工学、土砂水理学に関して専門的な知見をお持ちのNPO法人 環境防災研究機構北海道 代表理事 黒木幹男先生を特別講師としてお招きして、御講演いただきました。

 また、今回は技術テーマ部門に「自由テーマ発表」枠を設け、若手技術者による発表等を行いました。


■特別講演

近年の災害から学ぶ・・・防災技術の展望

NPO法人 環境防災研究機構北海道 黒木 幹男 代表理事

 実際に行われた住民への空き家に対する意識調査から、空き家に対する今後の課題などを説明していただき、実際の空き家を活用した事例をご紹介いただきました。

 

 

■社内技術士講演

あの施設はいま・・・ ~私の設計体験記といま伝えたいこと~

執行役員 技術第1部 部長 柏倉 秀二

 ナレッジマネジメントの一翼として、若年時に体験した施設設計等をもとに、当時の背景や対応策、現在の姿や反省点などを紹介しました。

 

■技術テーマ部門【自由テーマ発表】

入社1年目で経験した現場での失敗とその予防についての考察

道路構造地質グループ 高橋 真弥

 地質調査業務のボーリング調査現場などで生じた失敗事例をとりあげ、現場での対応方法について、現場管理者として、技術者として、いかに判断し行動すべきだったか、反省をふまえて考察する。また、現場で感じた留意点などを若手社員の視点から提示し、安全意識の見直し、ミス防止や品質向上の方策を発表しました。 

 

ICT活用による広域調査の合理化事例

情報システムグループ 香川 誠

 近年の大規模・多様化する災害等への備えとして各種検討を行うにあたり、対象箇所の現地状況を把握することは必要不可欠である。
 当社が地盤とする北海道全域を調査検討対象と考えた場合、点在する膨大な箇所数の調査を一定の品質で漏れなく効率的に実施するには、ICT利活用により現地調査やデータ処理の流れを合理化することが望まれる。
 その一例として、過年度業務で実施した地理情報システムを用いた調査事例を発表しました。

 

■技術テーマ部門【技術テーマ発表】

※【技術テーマ部門】の詳細については「2018技術レポート」をご覧ください

 

河道計画におけるICT技術の導入事例と今後の展望

河川砂防環境グループ 太田 真吾

 国土交通省では、これまでのCIMや情報化施工、3D計測などの技術を統合した「i-Construction」を本格的に推進しており、「ICT(情報通信技術)の全面的な活用」がトップランナー施策として実施されています。
 本発表では、河道計画業務へのICT技術の適用事例として、2D測量観測データを利用した3D地形作成、ICT土工算出、納品用LandXMLデータ作成までの手順を紹介するとともに、ICT技術の導入課題と当社保有技術・機器を活用した今後の展望について紹介しました。

 

災害復旧設計における近年の傾向と対策

水工グループ 北村 明

 平成29年災の査定を中心に、近年の災害対応で得た知見を踏まえた対策を紹介しました。
① 初動調査の変遷(デジタル情報収集、UAV撮影の常態化)
② 被災メカニズム解明の高度化、複合化
③ 災害査定の位置付けの変化(大規模災害の増加による対応困難)
④ 災害アドバイザー制度
⑤ 今後の展望、道庁の対応(歩掛改定)、当社の体制など

 

公共事業実施における費用対効果分析の役割について

河川海岸グループ 藤平 雅之

 近年、財政健全化を目指し公共事業費の削減が図られてきており、事業の継続について、費用対効果分析を含む事業の妥当性評価を定期的に実施されています。
 一方で、激甚災害の増加により、既に改修を終えた河川や未改修河川においても新規事業の立案を行う事例が増えている。このようなことから今後も費用対効果分析の重要性は高いと考えられます。
 本発表では、事業実施における費用対効果分析の概要と今後の展望等を紹介しました。

 

特別史跡五稜郭公園内の石垣修繕に関する施工計画の立案

道路構造地質グループ 表 康則

 函館市の観光スポット(桜並木絶景ランキングNo1)である特別史跡五稜郭公園内の堀内周の南西側で、石垣に孕み、ずれ(飛び出し)が発生しており、石垣修繕は鋼矢板による止水対策を行う必要が生じていました。
 本発表では、特別史跡や観光地ならではの施工条件を満足させつつ、堀の横過方法、クレーン規格の選定や搬入方法、施工計画の確実な立案方法等を紹介しました。

 

掘削発生土を築堤盛土材料に流用する際の留意点

道路構造地質グループ 加藤 貴文

 洪水時に堤防断面が不足している河川では、流下能力確保を目的とした河道掘削と築堤嵩上が行われています。この際、各種土質試験等を行い、掘削発生土が築堤盛土材料に流用可能か判定しますが、実際は流用不可と判定されることが多くあります。
 本発表では、石狩川で実施した300試料以上の土質試験結果を用いて、発生土の盛土材料としての適否判定を行った結果と、盛土材料として流用可能な土質について検証した結果を紹介しました。

 

測量技術における3Dデータの展望

建築補償測量グループ 三浦 大

 近年、ICTが本格的に活用されており、i-conも各自治体で推進されていることから、今後は3Dデータを活用した他社との差別化を図る必要が生じています。
 本発表は、3Dデータに関して、当社保有の測量技術の周知と測量業務以外の活用事例などについて紹介しました。

 

2018年6月19日