今年で第25回目となる「和光技研技術発表会」を令和6年6月22日(土)に開催いたしました。
本年度は、北見工業大学 工学部 名誉教授 早川 博 様を特別講師としてお招きし、「北見工大での教育・研究42年間を振り返って」をテーマにご講演いただきました。
また、例年と同様に「技術テーマ部門」および「自由テーマ部門表」を設け、発表および質疑が行われました。
■特別講演
北見工大での教育・研究42年間を振り返って
河川環境部 水落 彰宏
北見工業大学にて取り組んできた経験をに基づき、各研究テーマの概要や今後の技術展望などについてご講演頂きました。
1.沖積河川の河床形態・河床変動
2.河川流域の地形特性、流出過程
3.河口部・海跡湖の水理特性
4.新たな調査手法の検討
5.最近取り組んでいるテーマ

■技術テーマ部門
北海道における気候変動を踏えた治水計画に係る取り組みについて
道路構造部 菅井 文彦
近年、道路構造物の老朽化が著しく、長寿命化を図る施策が為されているが、生活道路のような民家が近接している道路では、大規模な改築を行うことは、非常に困難な状況である。
本発表では、用地及び施工面での制約を受ける住宅地での擁壁選定に際し、フーチングレス工法を採用した事例について発表した。
北海道知事管理河川における気候変動を考慮した河川計画の検討事例
河川環境部 田中 千暉
近年、地球温暖化に伴う気候変動の影響により、時間雨量30mmを超える短時間雨量が約30年前の約2倍になる等、短時間強雨の発生回数が増加しており、気候変動による外力の増大に対して具体的な対策を講じる必要性が高まっている。
本発表では、新規河川改修事業として事業認可申請中の河川において、北海道知事管理河川で初めて気候変動を考慮した治水計画が立案される見込みとなっていることから、その計画内容について発表した。
水位周知河川における基準水位の設定事例と水防管理者との合意形成について
河川環境部 麻生 直斗
近年、水害リスク情報の空白域で多くの浸水被害が発生しており、水害危険性の周知促進が全国的な課題となっている。
このような背景から、国土交通省・北海道では「役場等が浸水する河川」を指定条件に加えて、水位周知河川の拡充に取り組んでいる。
本発表では、令和5年3月に新たに水位周知河川に指定した河川における基準水位の設定事例をもとに、水防管理者と合意形成を図る上での課題・問題点、それらを解決するために創意工夫した点について発表した。
■自由テーマ部門
自由テーマ部門では、老若男女問わず、業務改善に繋がる取組や創意工夫などを発表いたしました。
発表者: 水工部 永沢 圭吾、 営業部 中野 友太、 空間情報部 香川 誠、 取締役副社長 鈴木 邦明