世界経営者会議

世界経営者会議

 毎年1回、日本経済新聞社の主催で「世界経営者会議」が2日間にわたり開催されます。今年のテーマは「飛躍につながる攻めの経営」でした。 世界の一流経営者の話を直に聞いてみたくて、今年初めて参加してみました。グローバル企業ばかりなので、当社のような中小企業と背景が違いますが、得るものは多かったと思います。

 日本企業の経営者では、楽天の三木谷社長、堀場製作所の創業者である堀場最高顧問、富士フイルムの古森会長兼CEO、アサヒグループ泉谷社長、旭化成の藤原社長など、海外の経営者では、超有名なGEのイメルトCEO、私が注目している3Dプリンターのストラタシス社のライスCEO、エアバス社のブレジエCEO等が登壇し、各自の経営戦略を披露してくれました。 その経営戦略を展開していくうえで、みなさんに共通していたことは、変化に対応できる組織であること、コミュニケーション力の大切さ、そしてリーダーの心構えについて、それぞれの方が語っていましたが、その中でリーダーの心構えは一様でなく、経営者の個性によって違っており、私にとって新たな気づきもありました。それらを数点列挙してみます。

 

①   どこまでやるかは企業文化

 目標や行動計画は決めるけれど、どこまでやるかは企業文化に左右されている。90%で良しとしている組織と、必ず105%をやる組織では数年後に大きな差となって表れる。確かに当社も両方存在します。結果もそのとおりです。したがって、まずは強い企業(組織)文化を作る必要があります。

②   成功体験が邪魔をしている

 過去に成功した人は、外部環境が変わっているにも関わらず、その成功体験から抜け出せず、衰退していく。過去の体験を捨て、変化に対応していくことが求められています。

③   若い人材

 最近の人はチャレンジ精神が乏しく、グローバルな競争力が弱体化している。

 大企業においても、当社のような中小企業と同様に、人材の意識変化に戸惑っているようです。しかし大企業においても根本的な解決法は見つかっていないようです。妙に安心(納得)しました。ただ将来の不安はつのります。

④   その組織の長以上にはならない

 その組織を率いている長より優秀な組織にはならない。当たり前のことですが、再認識しました。したがって優秀な組織であるには、その長が優秀であること、一生懸命なことにつきます。私も和光技研のトップとして、垂範率先しなければと思います。

⑤   目先にとらわれない

 長期的な展望をしっかりと予測できるなら、人から何を言われても行動しなさい。経営は合議制ではなりたちません(日本風ですね)。合議制から長期的なことは生まれない。なぜなら、長期的な視点にたてるのは2割の人だから。もしかしてこれも2,6,2の法則から言われたのかもしれません。

 

ということで、久しぶりにMBAらしい空気に触れることができ、リフレッシュ(?)できました。